キオビベニヒメシャク
緑色の葉に薄い茶色や白いチョウやガがとまると、けっこう目立ってしまいます。ですがそれらは捕食者の鳥からしてみれば、自分たちのフンが葉についていると思うようで、立派な隠蔽として考えられています。悩むのは薄い茶色のガの場合、鳥のフンに似せているのか、それとも葉の枯れたところに似せているのかということです。

この個体は足元から飛び、写真の端の位置ではなく、葉の内側にとまりました。その後スルスルッと移動し、葉の縁に来たところでピタッととまりました。単に隠れるのであれば暗い影の方にいくか、もしくは葉の裏に行けばよいような気がしますので、あえて葉の縁に行くという行動をとったと解釈することができます。そして葉が枯れて変色したような模様を考えると、鳥のフンとは考えにくいと思いました。以上のように判断したので、今回この種類はあえて葉の一部が枯れたところに似ているとしてみました。本当はもう少し多くの実験をして検証しなければならないのですが、とりあえずここでは一例として。